櫛田川 水屋神社 赤桶 飯高町 春日大社 櫛田川
バックナンバー 9号
【歳時記 水屋神社(飯高町赤桶)】

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伊勢の國「松坂」は射和(いざわ)の和洋菓子・白子屋が発行するメールマガ ジンです。
このメールマガジンは、白子屋のある射和を中心に、松阪、伊勢の国を 旅するコラムを
メーンに構成しています。
読者の皆さまに、コラムをお読みい ただくうち、この土地が育んだ風土を少しでも感じ
取っていただければと願っ ています。
                               白子屋店主  白子 繁
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□  歳時記 水屋神社(飯高町赤桶)
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櫛田川の清流脇にたたずむ水屋神社。
奈良・春日大社への神水奉納に由来して毎年7月に「お水祭り」が行われるなど、 水との関わりの深い神社です。 お水祭りは、西暦659年から戦国時代の1577年まで続けられていた春日大社への 神水奉納を行っていた故事にちなんでいます。 毎年7月、神社の西約700メートルの閼伽桶(あかおけ)の井からくみ上げた神水 を水御輿に載せ社殿まで渡御するという祭礼。今年、実に425年ぶりに春日大社への奉納が実現します。 その祭りは、11月9日午前1時30分から行われ、奈良の春日大社まで御神水が運ば れます。

なぜ三重県から奈良まで水が送られたかといいますと、大仏や寺社の建立が度重 なった奈良では、仏像のメッキに欠かせなかった水銀を大量に用いられたため、 清らかな水の確保が難しくなっていたのが原因ではないかと想像されます。 真実はかりにそうではなかったとしても、赤桶の水が御神水に選ばれたにはそれ なりの根拠があります。 その昔、アマテラスが伊勢と大和の国境を分けるにあたって、赤桶の櫛田川に石 を放り投げて国分けをしたとの神話が残されているほどです。しかも、このあた りには、加波、波瀬、舟戸など、この神話に関わる地名が多数残っています。 高見峠をはさみ、大和と伊勢との交流は古くから活発に行われてきましたが、 水を介した交流、これまた貴重な営みです。

水のお話とは異なりますが、境内の大楠は見事です。 樹齢1000年、根の回り29メートル、樹高も35メートルという巨木です。 自然に恵まれた境内ですので、数多くのムササビが生息し、夕暮れ時に姿を見せ るムササビを見物に訪れる人も多いようです。

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アクセス
車      松阪市街地から国道166号を約30キロ。
三交バス 松阪駅前から飯南波瀬線に乗り、向赤桶下車すぐ。所用時間約40分。

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□  櫛田川
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 飯高町から三重県の中央部を流れ伊勢湾に注ぐ櫛田川。古代より文化と経済を 運びました。 縄文時代に用いられていた石器が飯高町赤桶から櫛田川をくだって、松阪の広 瀬町、御麻生薗(みょうぞの)町、多気町の相可にかけての遺跡からおびただ しく出土しています。 この石器は、大和で大量に用いられていたものと同じですから、大和の文化が、 縄文時代にすでに、櫛田川の川づたいに伊勢湾地方にまで広まっていることを 示します。 生活文化と技術を伝え、やがては大陸から大和朝廷に渡来した機織りの技術が、 今度は伊勢神宮に奉納する麻と絹を織る、松阪の機殿(はたどの)へとつなが る。
経済という点でも、丹生(勢和村)の水銀が射和の商人を介して流通し、豪商 を生む。 まさに、文化と経済の道だったのです。

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□  編集後記
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 わがまち・射和を流れる櫛田川。この川を上流から河口までドライブしてみる のもいいかも。現代、わずか1時間半ほどで突っきってしまう道のりかもしれま せんが、縄文のときより悠久の時の流れがこの川にはあるのです。 たまには、それが感じれるよう、急がない旅をしたいものです。

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