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歳時記

初午大祭

日本最初の厄除け観音として知られる、松阪市中町の岡寺山継松寺。毎年3月初 めに行われる、初午大祭は「初午さん」の愛称で親しまれる。3日間のおまつり の間に、10万人近い人々が訪れ、寺周辺の参道はごった返す。しかし、「初午さ ん」で知られる岡寺さんの素顔はあまり知られていない。

岡寺山継松寺
柏木弘雄住職によると、岡寺継松寺の起源は奈良時代の聖武天皇の勅願によって 創建された。現在地よりかなり海よりの場所にあったが、蒲生氏郷が松阪の街を 開いたことから現在地に移ってきた。
境内にある書院は、江戸時代初期の1629年に建築された当時の建築様式をいまに 伝えており、建築物としては最初に松阪市文化財の指定を受けた。松阪のまちな かは近代化されても、岡寺の広い境内だけは江戸時代の雰囲気が漂い、なぜだか 人々を懐かしい気持ちにさせる
銅燈籠や銅香炉
本堂の前の銅燈籠や銅香炉もこのお寺ならではの魅力。江戸時代に伊勢を訪れた 漂白の鬼才・蘇我蕭白の名作「雪山童子図」も伝わるなど、とことん江戸の息吹 を感じさせてくれる寺も珍しい。
初午のにぎわいは、すでに江戸時代、境内には見世物小屋や露店が軒を連ねたこ とでも、おおいに想像できる。幕末の1868年(慶応4年)の初午では、当時とし ては珍しいラクダの見世物小屋が登場。まつり見物の人たちをあっと驚かせた。 参詣者たちも、男装女装は当たり前、中には歌舞伎役者を真似た出で立ちもあっ て、町役人たちの不興を買い、取り締まり活動も目立ったとか。何とも松阪らし い活気であることか。
岡寺山継松寺



松阪・岡寺山継松寺

松阪市中町1952
お問合せ Tel 0598-21-0965

JR・近鉄松阪駅
バス川井町行岡寺前下車1分


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